いっしょにボルト遊び
Bolt together
エピソード
エピソード1玩具数が限られている時の子どもたちの学び(4・5歳 男児グループ)
4歳児・5歳児は、課題カードどおりに遊びを進めることができており、子どもたちは二人組になり、共同作業を楽しんでいた。子どもによっては、すぐに進められる子、ゆっくり考えながらボルトにナットをはめる子、とそれぞれ活動に個人差があるので、その際は保育者が「〇〇くん、はじめはこれにはまるのを探すんだよ」「この形を探してつけてあげたら、○○ちゃんも続けて遊べるね」などと声掛けし、本人の考える力を奪わないように、最小限のサポートをしていた。ラーニングマテリアルは、この園には1セットしかないため、最初は順番が待てない子どももいたという。しかし、この日の子どもたちは、二人組を作った上で、列に並んで自分の番を待つ姿が見られた。数が限られている玩具が登場したことで、子どもたち同士で工夫をしたり、我慢をしたりする力がつき、待つことが難しかった子どもも待てるように変化してきたのだと言える。
エピソード2「1・2歳児クラスでも」(1・2歳児グループ)
1歳児、2歳児の子どももボルト遊びに意欲的に取り組んでいた。乳幼児クラスでは、幼児クラスと違って、「片側ずつボルトやナットをはめて図柄通りに完成していく」という想定された遊びかたではなく、単純に、ボルトやナットをネジネジしながらはめることを楽しんでいた。指先の発達に良いので、乳幼児クラスの子どもたちにも積極的に触れさせるような環境にしている、と保育者は語っていた。
エピソード3「見立て遊びの展開」(年少児クラス)
B園での年少児クラスのYくんは、課題ボードで遊び終わると、ボルトを連結させ、「僕ね、電車を作ったよ」と先生に伝えるとともに、ボルトをつなげたものを電車に見立てて、机の上を走らせていた。
他方、Hちゃんも同じようにボルトをつなげ、「ほら、これはスタンプなんだよ」と遊んでいた。
このように、見立て遊びの一つとして遊び、自分たちの世界観を広げ、楽しむ姿があった。
エピソード4ネジの太さがネジ頭の形によって違う(検証園にて)
ねじねじとねじってキュッと止まる感覚が大好きなAくん。ネジの太さがネジ頭の形によって違うので、形を覚えながら集中して遊んでいます。穴に通して、ネジで止める作業が確かな結果として残るので、達成感もあるようです。保育者としても子どもたちの達成感を共有しやすく、助かっています。(※画像はイメージです。)